学校給食と子どもたちへの食育を応援する

ごはんを多幸会「わくわく炊飯器クッキング」の開催を決行

ごはんを多幸会「わくわく炊飯器クッキング」を開催しました。

新型コロナウイルス感染拡大防止の対応

今年度は、新型コロナ感染拡大の影響を受け、市内小学校でも休校措置がとられ夏季休業(夏休み)が盆休みも含めて10日間となりました。

学校の休校措置がとられた間、児童の家庭では毎日子どもの昼食の用意をすることになり、一日3食の食事作りをしなければならない家庭の負担はさぞや大きかったのではないかと思います。

また、家庭で過ごす子どもたちが家族の負担を少しでも自分が代わって手伝いをすることができていれば良いですが、普段から手伝いができていなければ、それもなかなか難しい現状があったのではないかとも思います。

やはり、新型コロナ感染確認のニュースが毎日流れる今の状況であったとしても、子どもたちがご飯を自分で炊くという力は身に付けさせることが必要であると思います。新型コロナ感染拡大が危ぶまれる中ですが、地域の状況と安全策を考えることで令和2年度もクッキングを開催することに踏み切りました。

「わくわく炊飯器クッキング」開催に向けて

1 3密回避の方法について

(1)献立内容について、開催目的を「児童が一人で炊飯ができる」の1点に絞って開催する。したがって、実習する料理は、簡単に作れることが出来、弁当箱によそうだけで済む「さんまごはん」と「みそ汁ボール」とした。

(2)ゆで卵とミニトマトは事前に調理したものを持参し、ご飯の炊き方を児童に指導。指導者はご飯が炊きあがるまで食育の紙芝居を行い、魚を美味しく食べる食べ方を指導するとともに、トータルで児童クラブの滞在時間を1時間半以内とすることにした。

2 会場を下見しておくことについて

教室の広さや水道の蛇口の数等の設備は、児童クラブによって異なる。そのため、事前に会場を下見し、参加人数に対する広さや使用できる部屋が何カ所あるか、また蛇口の数も確認しておく。そのことで参加児童の人数によって、2班としたり、4班としたりして3密を避ける。指導者も昨年までは1つの班を担当して指導していたが、今年は洗米、みそ汁ボール、食育指導の担当制とし、一人の指導者と接触する時間の短縮を図った。

3 実習会場について

暑い時期の開催であったため、エアコンをきかせ、窓は半分開けた状態にした。

4 指導者の健康管理について

開催日の2週間前から、指導者は同居の家族全員の検温と健康状態を確認し、記録した。

5 開催にあたって担当課等への説明

栄養教諭の所属学校長と柳井市児童クラブ担当課(社会福祉課)の課長と担当者に、「新型コロナ感染拡大防止」に対応した「わくわく炊飯器クッキング」開催方法を説明し、許可を得た。その後、各児童クラブの施設長と支援員の先生に上記開催方法を説明し、希望のあった次の児童クラブで開催することになった。

1 余田児童クラブ      参加児童16名

2 伊陸児童クラブ      参加児童18名

3 ひづみ児童クラブ     参加児童16名

4 西田布施児童クラブ    参加児童25名

5 柳井小1,2組児童クラブ 参加児童15名

6 柳井小3組児童クラブ    参加児童 9名         合計99名

ごはんを多幸会で行った「わくわく炊飯器クッキング」の内容について

最初に、会全体の流れを説明します。

大声を出さずに、児童が見て理解できるように流れを記載した紙を用いて説明します。昨年2回開催しているので、今回で3回目の参加者は、自分一人で段取り良く洗米していました。

お米を研ぐのは今日が初めてという1年生も自分一人で頑張ります。順番を待つ間、友達がやっていることを見ておくことも大事な勉強です。米を研いでご飯を炊くことは、自らが考えて行動しなくてはならないことを、誰からも教わらずに自然にわかるようです。

初めてご飯を炊くという子どもたちの表情は真剣そのもの。1年生だって頑張ります!

さんまごはんにちなんで、食育の紙芝居は「やきざかなののろい」です。

「さんま」にちなんで、魚の食べ方も教えました。上手に骨を除くことができると、さんまがひと味もふた味もおいしく食べられますね。ちょうど、さんまごはんが美味しそうに炊けました。

参加した児童からは、

・みそ汁ボールを家族に作って食べてもらいたいです。家のご飯の炊き方より、今日の方がわかりやすくてやりやすかったです。

・お母さんにみそ汁ボールを作ってあげたい。またみんなでクッキングをしたいです。

・みそ汁ボールやご飯の炊き方がわかってよかった。紙芝居でいろいろなことが分かった。魚の食べ方も分かった

・ご飯を炊くのが楽しかったです。

・上手に米とぎができてうれしかった。みそ汁ボールを上手に丸められた。みんなでできてよかった。

・みんなと一緒に作ったりして、楽しかったです。また今度、家で作ってみたいなと思います。

・みそ汁ボールを家族全員で作ったりしたいです。

・上手にお米を研ぐことができてうれしかったです。

・ぼくはなんでもつくれます。みそがすごいにおいでした。みんなでたのしくできてたのしかったです。

・家で作ってみたいと思った。また、違うお料理をしてみたい。すごく楽しかった。

 

ごはんを多幸会で行う「わくわく炊飯器クッキング」は、簡単に作れる料理ばかりです。

こんな簡単な内容をわざわざ児童クラブでやらなくてもいいのではないかと思われるかもしれませんが、子どもたちにとっては初めての体験であり、回数を重ねて経験することで、児童がしっかり自分の技術として身に付けていっていることを感じます。

自分の食事を自分で作ることができる大人を育てたい。「ご飯を炊飯器で炊く」ことは、ほんの小さな調理技術なのかもしれません。しかし、私たちが児童に身に付けさせておきたい大事な技術なのです。