「シンママ熊本応援団」は、ひとりで頑張るシングルマザー&シングルマザーになる前に悩んでいる方を応援している団体です。その活動のひとつとして、定期的に支援物資(しあわせBOX💛応援品)の発送作業をしています。そして、その作業には子どもたちも一緒に参加しています。
そこで、ママたちが作業をしている間に、子どもたちに料理を教えることはできないか、担当者に相談をしました。1回で終わることなく、計画的に年4~5回のペースで実施し、子どもたちに「生きる力」を身につけさせたい話をしました。「ぜひお願いします。」と快諾をいただき、第1回目は、令和元年7月14日(日)に実施しました。
当日、集まった子どもは、幼児3名、小学1年生1名、3年生2名、4年生1名でした。幼児には、高校生と幼児教育科の学生の2名が個別にみてくれることになりました。小学生には、学生スタッフが2名補助につきました。メニューは、低学年用のラップおにぎり、みそ汁ボール、ゆで卵、ミニトマトです。今回のめあては、「ごはんがたけるようになる」です。
1人1人、ボウルとざる、90ccのカップを持って、お米の量をはかり、お米をとぐところから始めました。『わかった!3回水を替えるんですね!』とうれしそうに行う子どもいれば、慎重に作業をする子どももいます。 そして自分のボウルに水を張って、お米を浸漬させます。「お米を水に漬けないままで炊飯器のスイッチを入れると、シンのあるごはんができておいしくないよ。このお米がどうなるか、あとで観察しようね。」人数が少ないので、2班に分かれても早く終わりました。
最初、緊張気味だった子どもたちも、『先生、終わりました。次は何をやるんですか?』と、期待がふくらんでいる様子が伝わってきました。次は、みそ汁の準備です。小ねぎを1人1本ずつはさみで小さく切り、乾燥わかめは指でちいさくちぎり、みそと顆粒だしを加えて混ぜて、丸めました。少し柔らかめでしたが、自分のみそ汁ボールが2個できました。
お米の浸漬も終わりました。「さあ、30分たったよ。お米がどんな風に変わりましたか?」『白くなった!』『少し粒がふくらんだみたい』 「よし、最初のカップに入れてはかってみよう!」『あっ、ふえてる』「そうね、お米が水をしっかり吸って、ふくらんだみたいね、これでおいしいごはんが炊けますよ。お釜に米を入れて、最初にはかったお米と同じ量の水を入れて、スイッチを入れてください。」
お米が炊ける間に、お皿やおはし等お母さんたちを招待する準備をしました。ごはんが炊けたら、やけどをしないよう、1人1人好きなふりかけを選んで、ラップおにぎりを作りました。大きさは自由で、お母さんにあげたい大きいもの、自分が食べる小さいもの。3種類のふりかけを使って、いろんなおにぎりができました。
*今回ミニトマトとゆでたまごは、あらかじめ準備しました。
いよいよ試食です。発送作業も終わったお母さんたちやサポーターの方を案内すると、お母さんたちにも笑顔がこぼれます。食べる前に、①NPOの料理教室の主旨、そして②包丁や火を使わないこと、ごはんが炊けるようになってほしいこと、また③料理教室を継続して実施するので、家でもやらせてほしいことなどをシンママの皆様にお話をしました。それから、子どもたちが作ったおにぎりとみそ汁をいただきました。
以下は、子どもや保護者の感想の一部です。(●子ども、○お母さん)
●自分でつくったものをみんなで食べてもらいうれしいです。また、つくりたいです。楽しかったです。「すごい!じょうず!」と言われてうれしかったです。ありがとうございます。つぎもよろしくおねがいします。
●最初は、上手にできるかしんぱいしていたけど、友だちやおねえさんたちときょう力をしていたら、上手にできました。丸くみそをつくるときに1回1回手を洗うのは、とてもめんどうくさかったけど、その分おいしそうなのができてうれしかったです。おにぎりは、あつあつですきな味の物を作りました。作っているときは、早く食べたいきもちがいっぱいでわくわくでした。おしえてくれて、ありがとうございます。
〇子どもたちが食に関心を持ち、料理をしてくれるのは、とても素晴らしいことだとは思いますが、日々慌ただしく過ごしている中で、自分自身も食に対して考えたり、考えさせたりすることもない。あらためて、今日食べること、生活することについても親子で話し合いたいなあと思いました。・・・が、やはり毎日の生活の中で時間を作るのは難しく、こんな特別な時間、場所をつくっていただくことがありがたいなあと思います。
〇子どもたちが、張り切って作ったので、たくさん食べていました。お友達と楽しく作って食べるのがとてもうれしかったようです。みそ汁ボールを家でも作ってみようと思います。
今回の料理教室に協賛いただきました企業の皆様に感謝申し上げます。